前回、斉藤氏の本でも、脱成長が論じられ、現状維持の定常形経済が問われている。
それが今の世界で可能か難しいところだが、小さくしてゆくことが良いことだという視点はコペルニクス的転回で、貴重だ。
それに、日本では大きな山火事はないと思っていた。なのに栃木県!
日本でも偶然大物政治家の失言騒ぎだが、
(森発言に続き山田氏辞任だが、今回は女性に責任を押し付けて意趣返しか?)
昔ある偉い批評家さんが、十九世紀半ばから
「世界は女性原理の時代に入った」と言っていた。
面白かったので覚えている。
追い詰められてのやけくその戦いだった。
ああいうマッチョの力の論法的考え方自体、既に終わってると思いたい。
男は領土を拡大したい、資産を増やしたいと思うのかもしれないが、
世界を小さくすること、「スモールイズビューティフル」の考え方も
女性原理に通ずるかもしれない。
女性は細々としたことを、うまく処理できる。
そして日常の連綿とした連なりに、自足できる人たちだ。
(例外もいる?)
「人新生の資本論」の斉藤氏が、言う。
みかん畑の木の本数はずっとおなじ。農業、教育、医療など、
今話題のエッセンシャルワークは、ほとんど規模拡大を必要としない。
そこから脱成長型の経済がイメージできると。
最後に、メルケルという偉大な女性ドイツ首相が、
十五年もいたことを感謝。